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リュック・ベッソン監督の世界観が詰め込まれた「フィフスエレメント」レビュー

© Gaumont

2018年3月30日に日本でもリュック・ベッソン監督の最新作「ヴァレリアン 千の惑星の救世主」が公開されました。

リュック・ベッソン監督といえば「レオン」で一躍有名になった監督ですが、実は「レオン」は「フィフスエレメント」を作るための作品だったのです。

今回は1997年当時にリュック・ベッソン監督が満を持して作った作品「フィフスエレメント」をご紹介します。

「フィフスエレメント」は「レオン」よりも先に製作されていました。しかし壮大な近未来を描きたかったリュック・ベッソン監督にとっては資金が足りませんでした。

そのため一時「フィフスエレメント」の製作を中断して「レオン」を作ったのです。

するとその「レオン」が世界的に大ヒットします。

そしてレオンで稼いだお金を「フィフスエレメント」の資金として使い「フィフスエレメント」が出来たのです。

「フィフスエレメント」を見るとすぐにお金がかかっている映画だなと分かります。

これがリュック・ベッソン監督が作りたかった世界だったわけです。

とにかく色鮮やかな映画です。

まずリールを演じたミラ・ジョボヴィッチの髪の色はオレンジです。

彼女が登場するとまずそこに目を奪われます。

その後にリールーが施設から抜け出し目にする外の世界。車が空を飛んでいる2214年の世界もカラフルな色使いです。

そしてなんといっても衣装です。

クリス・カッター演じているラジオDJのルビー。派手な洋服を着て登場するのですが、全てジャン・ポール・ゴルチェが手がけています。

こんなところにもお金がかかっているのです。

とにかく派手でオシャレな洋服をルビーは着ています。彼のキャラとマッチしていて全く違和感を感じないのもすごいところです。

ゲイリー・オールドマン演じるゾーグが着ている洋服もゴルチェのデザインです。

もちろん彼もしっかり着こなしていて、憎めない悪役となっています。

全てにおいて手を抜かないリュック・ベッソン監督

視覚で訴えてくる素晴らしさに加えもう1つ聴覚にも訴えてくるのが「フィフスエレメント」です。

リールーはモンドシャワン人というエイリアンの星から地球に来るのですが、そのリールーが劇中で喋っていた言葉はリュック・ベッソン監督が作った言葉なんです。

それをミラ・ジョボヴィッチとともに作り上げていったそうです。

あの言葉は適当に話しているのではなくて、ちゃんと会話として成り立つ言語なのです。

細かいところまで手を抜かない本気度合いが凄まじいですね。

そしても1つ聴覚を刺激したのが、オペラのシーンです。

エイリアンがオペラを歌うシーンがあるのですが、素晴らしい歌声で思わず聞き入ってしまいます。

ここも本気のシーンで監督の意気込みを感じます。

リュック・ベッソン監督の最新作を見る前にもしくは見た後にぜひ「フィフスエレメント」も見てください。今見ても斬新な映画で楽しめます。

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