2000年に公開された「X-メン」はマーベル作品を映画にしたものです。
この作品から始まり「X-メン」シリーズだけでも2018年4月現在6作品が公開されていて、2019年にはさらに新しい「X-メン」作品が公開される予定です。
その他にもスピンオフでウルヴァリンを主人公にした映画もあり数多くの作品が作られています。
正義の味方ではない「X-メン」
「X-メン」はヒーロー映画ですから悪と戦う正義の味方だと思いがちですが、実は違います。
確かに悪と戦うのですが、それには深い意味があるのです。
「X-メン」は全員ミュータントです。
彼らは人間を守るというよりもミュータントを守るために戦うのです。
ミュータントがミュータントを守る映画なのです。
差別されるミュータント
「X-メン」の中ではミュータントは人間から排除されようとしています。
人間達から差別されているわけです。
その差別が元になりミュータントvsミュータントという構図が出来上がりました。
人間と共存しようとするミュータントと、差別する人間を逆に排除してしまおうというミュータントとの戦いです。
そこの根底にはミュータントを差別した人間がいるのです。
マグニートの抱える闇
人間を排除しようとするミュータントとのリーダーがマグニートです。
彼は子供の頃に両親をホロコーストで殺されています。
その子供の頃の悲しみが今のマグニートを作っています。
ホロコーストーで殺された両親のように、人間はまたミュータントを殺そうとしていると。
だからマグニートは人間に対して憎しみを覚え敵視します。
人間と絆を作りたいプロフェッサーX
人間を憎むマグニートと反して人間と共存できる道を探しているのがプロフェッサーXです。
彼は若い頃マグニートと友人でした。だからなんとかマグニートにも自分と同じ考えになって欲しいと願っています。
そして共存できる社会を作りたいと考え、ミュータントの子供達を守っています。
マーベル作品のヒーロー映画だと思っていた「X-メン」は実は深いメッセージが込められた作品だったのです。
それは原作のコミック「X-メン」を作ったスタン・リーがユダヤ系アメリカ人であることやこの「X-メン」が作られた時代が黒人差別運動の真っ只中だったとい事も関係しています。
「X-メン」が作られた時代背景を考えながら、この映画をみるとまた違った見方ができると思います。
そしてそこに込められた深いメッセージに気がつき、考えさせられる作品でもあると思います。