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巨大生物パニックの超名作!「スパイダー パニック!」(2002)レビュー

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「巨大化したクモの大群に襲われる」映画。こうやって概要だけ聞くと、いかにもB級テイストな作品が思い浮かびますよね。「スパイダー パニック!」は、そうやって低予算のB級映画だと侮っていると予想外の面白さに驚かされてしまう作品です。

今回は、B級なテーマをハリウッド的な超エンタメ大作に昇華させたモンスターパニックの名作を紹介します。

あらすじ

以前は鉱山町として栄えながら、今ではすっかり寂れた田舎町プロスパリティ。そこの女性保安官サム(カリ・ウーラー)は、シングルマザーとして息子のマイク(スコット・テラ)と娘のアシュリー(スカーレット・ヨハンソン)を育てながら暮らしていた。

そこに、長年故郷を離れていたクリス(デヴィッド・アークエット)が帰ってくる。クリスは青春時代に密かに思いを寄せていたサムと再会を果たすものの、なかなか思いを伝えられずに関係が停滞してしまう

その頃、町の近くの川に産業廃棄物が流れてしまい、町はずれに住むクモ収集家のジョシュア(トム・ヌーナン)は何も知らずに汚染された虫をペットのクモたちに与えてしまう。するとクモたちに突然変異が起き、巨大化・狂暴化したクモはジョシュアを襲って逃亡。何百匹ものクモが人間を超える大きさに成長しながら、プロスパリティの中心街に迫ってくるのだった。

見どころ

「田舎町」「突然変異で巨大化した生物」「ありがちな人間ドラマ」と、B級パニック映画の定番要素がそろったお手本のような本作。ところが、その内容はエンタメ映画としてかなりしっかりした作りになっています。

それもそのはず、本作の製作総指揮には、「デイ・アフター・トゥモロー」や「2012」といったパニック大作の監督として知られるローランド・エメリッヒが並んでいます。クモの大群の襲撃シーンや、それに立ち向かう人間たちの熱いバトルなど、パニックアクション映画として手に汗握る見どころが盛りだくさんです。

ジャンプで移動して人間に飛びかかるハエトリグモ、壁も天井も自在に歩き回って群れで迫るオニグモ、トレーラーすらなぎ倒す巨体のタランチュラなど、登場するクモもバリエーションが豊かです。リアルなCGで描かれる巨大なクモたちは、虫嫌いの人なら鳥肌が立つこと間違いなしのショッキングな存在感を発揮しています。

全体的にはコメディテイストになっているこの作品。登場人物たちのコミカルな人間ドラマも見どころです。サムもクリスも他のキャラクターたちもクモに立ち向かう様がどこか抜けていて、「もっとしっかりして!」とつい応援に熱が入ってしまいます。

B級映画らしくキャストにはあまり有名な俳優はいませんが、後に「アベンジャーズ」シリーズや「ゴースト・イン・ザ・シェル」で世界的に有名になるスカーレット・ヨハンソンが出演しているのが見どころです。いかにも「女子高生のギャル」というキャラクターは、今のヨハンソンのイメージとは大きく離れていて驚かされますよ。

まとめ

巨大なクモとの戦いを迫力の映像で描いた「モンスター パニック!」。難しいことは考えず、頭を空っぽにしてゲラゲラ笑いながら楽しめる軽いノリのパニックコメディ映画です。

安っぽさをまったく感じさせずにしっかり楽しませてくれるこの作品は、この手の映画が好きな人なら、絶対に見るべきモンスターパニックの傑作です。ぜひ一度、手に取ってみてください。

  • B!