実写版「心が叫びたがってるんだ。」(2017)の映画レビューと感想

心が叫びたがってるんだアイキャッチ

©2017 映画「心が叫びたがってるんだ。」製作委員会 ©超平和バスターズ

キャスト

中島健人

芳根京子

石井杏奈

寛一郎

あらすじ

高校3年生の坂上拓実は、「地域ふれあい交流会」の実行委員に任命される。他にも両親の離婚がきっかけで、他人と会話することができなくなってしまった少女、成瀬順、優等生の仁藤菜月、野球部の元エース田崎大樹が選ばれるも、なかなか気がすすまない4人。それをよそに、担任の思惑通り、「ふれ交」の出し物はミュージカルに決定する。次第に4人の気持ちも傾き始め、クラス全体でイベントを盛り上げようとしていくのだが、本番当日になって主役の順が姿を見せないまま舞台の幕は上がってしまい…。

感想

アニメ版を見ていないため、比較できませんが良いストーリーだったのではないかと思います。ただ、まさかの主人公が順ではなく拓実だったのには驚かされましたが…。「本当は伝えたいことがあるのに、言葉にできない」というもどかしさは、私たちが普段生活している中ではなかなか想像しにくいことだと思います。作品の中でも、順と他の登場人物たちが携帯やメモ帳を使って会話しているシーンがありましたが、あれを実際やるとなると結構めんどうくさいと思うんです。でもそう思わない人たちもいて、彼らのおかげで順は自分の気持ちや思いが伝えられるようになりました。また直接言葉にすることはできなくても、歌なら大丈夫、というのも初めはなかなか変な設定だなと正直思ったのですが、最後まで見終わってみるとその理由も何となくわかったような気がしました。(そんな気がするだけかもしれませんが…。)アニメ版をすでにご覧になった方の感想を観させてもらったところ、「実写版は登場人物たちの心情が分かりやすかった」という意見がちらほら見られたのですが、実際のところはどうなのでしょうか?確かに実行委員の4人にそれぞれ想う相手がいるというのは微妙に感じられましたが、本当にごくわずかで正直もうちょっとその辺を明らかにしてくれるカットが欲しかったのですが、アニメ版を見たらよくわかるんですかね…?

映画全体のテーマの一つである「自分の気持ちをきちんと伝えることの難しさや、言葉は時に人を傷つけもする」というのには結構ずしっと来るものがありました。私にとっては、日常生活の中で何気なく放ってしまっている言葉をきちんと見直すきっかけにもなりましたね。逆に普段はあまり自分の気持ちを言葉にすることが得意ではない方もぜひ一度ご覧になってみてください。きっと共感できることがたくさんあると思います。

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山本昴

やまもとです。大学生です。基本プラス志向なので悪いことは言いません。 自分を表す一言は「経験のコレクター」です。

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