全米で4館から1600館の超拡大公開(『カメラを止めるな』の10倍!!)を実現させた『イット・フォローズ』のデヴィッド・ロバート・ミッチェル監督の待望の最新作。
ロサンジェルズ・ハリウッドのシルバーレイク地区にまつわる裏と表の物語を新旧様々なポップカルチャーからの引用をたっぷりと取り込んで描く。
主演はアンドリュー・ガーフィールド、共演にエルヴィス・プレスリーの孫娘ライリー・キーオ。
ストーリー
ロサンジェルズ・ハリウッドのシルバーレイクで暮らすサムは、家賃にも事欠くようなどん底の生活を送っている。
かといって何かの仕事をしていたり、探しているわけでなく、ただただ自分の今の状況に愚痴って過ごしている。
そんな、ある夜同じアパートのサラといい雰囲気になったサムはキスを交わす。ところがそこで、ルームメイトが帰ってきてその夜はお開きとなってしまう。
明日、また訪ねてきてといわれたサムは翌日部屋にいくと、部屋はもぬけの殻となっていた。そして謎のマークだけが残されていた。
一方、世間では大物映画プロデューサーのセヴンスが行方不明だというニュースが賑わしていた。
サラの行方を追っていたサムはニュースでセヴンスの死を知る、そこには3人の女性の遺体が残っていて、サラと同じ帽子が証拠品として残っていた。
サラとセヴンスの関係を追っていく中で人気バンド“イエスとドラキュラの花嫁たち”や同人作家と出会い、多くの暗号と陰謀に憑りつかれていく。
シルバーレイクにまつわる光と闇、幻想の正体とは…。
都市伝説の映像化
この映画は都市伝説の映像化作品。といっても特定の都市伝説を映像化したのではなく、世間一般でいうところの“都市伝説”というモノを映像化したと言っていいだろう。
膨大な隠喩・暗喩、引用に溢れ140分の長尺も全く気にならない作品となっている。
デヴィッド・リンチの『マルホランド・ドライブ』に続く幻想譚、ダークな『ラ・ラ・ランド』というべきニューカルト映画が誕生した。